Googleマップでインバウンド需要を取り込む方法 ～初心者でもできる対策とは～

海外からの観光客が増加する中、効果的なインバウンド対策はビジネス成功の鍵となっています。特にGoogleマップは、訪れる前の現地調査や旅程計画で頻繁に活用されるツールです。
この記事では、Googleマップを活用してインバウンド需要に対応し、売上アップに繋げる方法を解説します。初心者でもできる設定方法やポイントを詳しくお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。

Googleマップがインバウンド集客に重要な理由

まずは、なぜGoogleマップがインバウンド対策において重要なのか考えてみましょう。
海外旅行者は、宿泊施設だけでなく観光地、飲食店、交通手段など、様々な情報をインターネットで検索します。
中でもGoogleマップは、検索だけでなく地図上での位置情報確認や口コミ閲覧、さらにはナビ機能を使った移動手段の確認まで一括で対応できる強力なツールです。

Googleマップ活用のメリット

1. 多言語対応が可能
   Googleマップでは、英語や中国語などを含めた世界中の言語に対応。言語の壁を越えて情報を発信できます。
2. 位置情報が分かりやすい
   観光客にとって、目的地を迷わず訪れることは重要。Googleマップに正確な情報を登録すれば、簡単にサービスを見つけてもらえます。
3. 口コミが集客に繋がる
   口コミは、オンラインでの集客において非常に大きな影響力を持ちます。海外旅行者にとっては、信頼性の高い口コミが重要な決定要因となります。

こうした理由から、Googleマップの適切な活用はインバウンド対策における最重要課題の一つと言えるでしょう。

[初級編] まずはGoogleビジネスプロフィールを設定しよう

Googleマップで情報を発信するためには、Googleビジネスプロフィールの登録が必要です。このプロフィールを活用することで、自社の基本情報（営業時間、住所、電話番号など）や口コミを表示することが可能になります。以下は、登録から設定の手順を紹介します。

Googleビジネスプロフィール登録手順

1. Googleアカウントを作成またはログイン
   初めにGoogleアカウントが必要になります。個人用アカウントではなく、ビジネス専用のアカウントを用意しましょう。
2. Googleビジネスプロフィールにアクセス
   Googleビジネスプロフィール にアクセスし、【ビジネスを管理】ボタンをクリックします。
3. ビジネス名を入力
   Googleマップのメニューの言語設定から目的の言語（例：English）を選択して、「Suggest an edit」をクリックし、「Change name or other details」をクリック後、自社の店舗名を英語やローマ字で入力すると、海外からの検索時にも分かりやすくなります。
4. 住所と業種を設定
   正確な住所を入力し、業種を選択します。業種はGoogleが提供するリストから選ぶ必要があるため、適切なものを選びましょう。
5. 連絡先とウェブサイト情報を追加
   電話番号や公式ウェブサイトを登録します。多言語対応のウェブページがあるとさらに効果的です。

確認コードでの認証ステップ

設定内容を保存すると、Googleから確認コードが郵送されます。このコードを登録して初めて、情報が公開されます。数日～1週間ほどかかる場合があるため、早めに申請をすることをおすすめします。

[実践編] インバウンド対応で押さえるべきポイント

プロフィールの基本設定が完了したら、次はインバウンド観光客をターゲットにした情報発信を強化していきましょう。

1. 多言語対応の情報を記載する

Googleマップは多くの言語に対応しています。ただし、情報入力時には「日本語」と「英語」の両方を併記するのがおすすめです。例えば、以下の形式がわかりやすいです。

例）
営業時間: 9:00～18:00
Business Hours: 9:00 AM to 6:00 PM

商品のメニューや施設のサービス内容についても、同じように2か国以上の言語で記載すると、海外観光客からの信頼度がアップします。

2. 利用しやすいカテゴリーを設定する

Googleビジネスプロフィールでは、カテゴリー選択が重要です。これは検索結果にも影響します。観光客向けの検索が多い業種の場合、以下のような設定が有効です。

業種例	カテゴリー名
レストラン	日本食レストラン (Japanese Restaurant)、ラーメン専門店 (Ramen Restaurant)
ホテル・旅館	ホテル (Hotel)、温泉旅館 (Onsen Ryokan)
観光地・アクティビティ	観光名所 (Tourist Attraction)、テーマパーク (Theme Park)

カテゴリ設定は選択だけでなく、店舗やサービスの具体性を伝えるため、しっかり精査しましょう。

口コミを有効活用して集客率をアップ

インバウンド集客で差をつける最も簡単な方法の1つが口コミの有効活用です。投稿頻度や内容次第では、ユーザーの信頼感を一気に高めることができます。

顧客からの口コミを得るポイント

1. サービス利用後のフォロー
   購入や利用後に、丁寧に「口コミをお願いできますか？」と案内するだけで返信率が向上します。
2. ポジティブな声をシェア
   SNSや公式ウェブサイトで感謝の意を込めつつ、投稿を紹介すると、新規ユーザーの安心感につながります。
3. 定期的に返信をする
   口コミに対して返信を行うことで、顧客との距離が縮まります。特に海外観光客向けには英語で返信することを心掛けましょう。

インバウンド成功の鍵はデータ分析

Googleビジネスプロフィールのダッシュボードでは、詳細なアクセスデータが確認できます。
このデータを元に、さらに効果的な施策を打ちましょう。次のポイントに注目してください。

• 地域別アクセス分析
  どの国や地域からの検索が多いのかを確認しましょう。言語表記の見直しにも役立ちます。
• クリック数や通話数の確認
  電話での問い合わせやウェブサイト訪問数を把握し、改善ポイントを探ります。

SNSとの連携で露出を拡大

Googleマップだけでなく、SNSを活用することで、さらに広範囲のインバウンド観光客にアプローチできます。
SNSでのプロモーションは、Googleビジネスプロフィールと連携させると相乗効果を発揮します。
ここでは、具体的な連携方法やポイントを解説します。

1. SNSを活用して口コミを促進する

Googleマップでは口コミが重要ですが、SNSとの相乗効果を狙うことで、その効果をさらに高めることができます。以下の方法を試してみましょう。

• インスタグラムで視覚的インパクトを狙う
  インスタグラムは、「写真映え」を求める観光客にとって大きな影響力を持つツールです。
  店舗や施設の魅力を伝える写真や動画を投稿し、「Googleマップの口コミをお願いします」と簡潔に呼びかけてみてください。

2. SNSとGoogleマップのリンクを活用する

Googleマップに登録した店舗情報にSNSアカウントのリンクを設定しておくと、顧客は気軽に店舗の最新情報を得ることができます。
また、SNS投稿ではGoogleマップのURLを貼って直接誘導することも大切です。

• 投稿例
  「ABCカフェでは、季節限定メニューがスタート！訪れる前に場所をチェック👉（Googleマップのリンク）」

キャンペーンとオファーで観光客を引き寄せる

インバウンド客に響く効果的なキャンペーンやオファーも、Googleビジネスプロフィールを活用して告知できます。

1. ビジネスプロフィールに特典を追加

Googleビジネスプロフィールには、季節やイベントごとにオファーや特典を掲載する機能があります。この機能を最大限に活用し、ポイントを押さえた更新を心掛けましょう。

• 記載内容の例
  「夏季限定 割引メニュー：10% OFF」
  「観光ガイドを提示いただいたお客様にお土産をプレゼント！」

2. 特典を多言語でアピール

特典情報は、日本語と英語、可能であればその他の言語でも表記しましょう。特に中国語や韓国語など、近隣国からの旅行者が多いエリアでは、対象言語の追加が有効です。

• 記載例
  「Show your tourist map to get a free gift! (観光マップをご提示いただいたお客様にお土産をプレゼント！)」

3. シーズンに合わせたキャンペーン

四季やイベントに合わせてキャンペーンを実施することで、旅行者の興味を引きつけやすくなります。
例えば、桜が咲く春には「桜割引」、夏には「冷たいデザート特集」など、シーズン感を取り入れることで、観光客から注目を集めやすくなります。

Googleマップの写真と動画を充実させる

多くの観光客がGoogleマップの写真を参考にして訪れるため、視覚的なアプローチも非常に重要です。以下のポイントを押さえて、情報を充実させましょう。

1. 高品質な写真を使用する

写真のクオリティが高いほど、エリアの雰囲気や商品の魅力が伝わります。特に次のような写真は効果的です。

• 店舗の外観（迷わず見つけられるように）
• 店内の様子（清潔感や雰囲気を伝える）
• 人気商品の写真（食事や特産品など）

2. 動画を活用する

最近ではGoogleマップに動画を掲載することも可能。例えば、店舗の内部を紹介する短い動画や、料理を作るシーンなどを投稿すると、気になる観光客に対してリアルな魅力を伝えることができます。

15～30秒程度の短い動画が、旅行者の注意を引くのに特に効果的です。

効果検証と改善を繰り返す

Googleビジネスプロフィールを運用する際には、「登録したら終わり」ではなく、日々の運用・改善が重要です。
登録内容を精査し、必要に応じて更新を行うことが、観光客を集める秘訣です。

1. アクセスデータを分析する

Googleビジネスプロフィールには、アクセス状況を確認できる「インサイト」機能があります。このデータを元に、外国人観光客の行動を把握し、対策を強化しましょう。

• 閲覧数（検索やマップ内の表示回数）
  どのくらいの人が店舗や施設を見ているのか分析します。
• 行動データ
  「クリック数」「電話問い合わせ」「ルート検索」などの行動データを元に、特定のコンテンツやオファーが利用者を動かしているかどうかを判断します。

2. 不足情報・不正確な情報を更新

営業時間やメニューの変更、オファーの終了時など、情報が古いままではユーザーからの信頼を損ないます。以下のポイントを定期的に確認しましょう。

• 営業時間が季節や祝日で異なる場合は告知する
• 写真や口コミへの返信も忘れず更新する

まとめ

Googleマップを活用したインバウンド対策は、今や訪日観光市場における強力な武器です。
基本情報の正確な登録や、多言語対応での情報発信、SNSやキャンペーンの連携といった効果的な手法を組み合わせることで、観光客の注目を集めることができます。

そして、データを活用しつつ、定期的に改善を図ることで、より多くの観光客に選ばれる店舗・施設へと成長していくでしょう。地道な努力が結果に繋がるので、ぜひ取り組んでみてください。